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2008年11月16日 (日)

工務店社長が、自宅に瑕疵保証?

前回に、続きます。

工務店社長が、自分の家を造る場合を例に、平成21年10月1日施行の住宅瑕疵担保責任保険について考えたいと思います。

「住宅瑕疵担保履行法・・・」

正式名称は「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」といいます。

どのような法律かというと、構造計算書偽装事件において、構造計算書の偽装された住宅等の工事を行った施工業者や販売業者が倒産しました。その結果、耐震強度が不足したマンションや住宅の購入者が建て替えや補修費用を巡って極めて不安定な状況に置かれるという事態が発生しました。その対策として、新築住宅の売り主や建設業者による瑕疵担保責任の履行を確保し、住宅購入者等の利益の保護のため、平成21年10月1日以降に引き渡される新築住宅の販売者や請負業者には、保険契約の締結か保証金の供託が義務づけられるようになります。これが、住宅瑕疵担保履行法です。

対象となる住宅:平成21年10月1日以降に引き渡しを行う新築住宅(マンション、注文住宅、分譲住宅、賃貸住宅)

瑕疵担保責任の範囲となる部分:基礎、柱、床、外壁、屋根、開口部、梁、筋違など

質問形式で、

住宅瑕疵担保責任保険について、建設業許可の要らない建設業者(工事1件の請負代金の額が建築一式工事にあっては1,500万円に満たない工事又は延べ面積が150㎡に満たない木造住宅工事を行なう建設業者)の注文住宅は保険・供託の対象から外れますか?また、建築主が設計者の助言を受け、直接、各下請負業者(基礎工事・木工事・屋根工事等)と契約する直営工事の場合は保険・供託の対象からはずれますか?

回答です

(前段)、住宅瑕疵担保履行法による資力確保(住宅瑕疵担保責任保険・供託)の対象から外れます。建築一式工事以外の建設工事については、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事については、建設業登録をしなくても工事を請けられることになっています。

(後段)分離発注や直営の時、注文者が複数の専門工事業者との間で個別の建設工事請負契約を締結することは一般的に分離発注といわれています。履行確保法は住宅品質確保法の適用を受けることが前提となりますので、住宅品質確保法について説明します。分離発注で締結された建設工事のうち、新築住宅の構造耐力上主要な部分等に関する工事については、住宅品質確保法94条の瑕疵担保責任10年間の強行規定の対象となります。他方で、構造耐力上主要な部分等ではない箇所の工事の建設工事契約は、住宅品質確保法94条の適用は受けません。したがって、分離発注による受注者のうち、例えば基礎部分の建設工事請負契約は住宅品質確保法の適用を受けることとなりますし、内装部分の建設工事請負契約は適用対象外ということとなります。

法律が変われば違ってくるかと思いますが、今の所は、分離発注や直営施工の時で、工事業者が建設業登録をしていない場合で、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事については、その義務は発生しない事になると思います。

工務店の社長が「住宅瑕疵担保責任保険」をかわすのには、上記のやり方で工事をすれば無駄な制度を使う必要がなくなります。

追記、

私は、設計事務所の中で行なわれている、オ-プンシステムでの住まい造り(分離発注や直営施工)を勧めている訳ではありませし、行なってもおりません。

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コメント

ご無沙汰しております(^ ^)

教えてください。

工務店様社長様の自宅には保険をかける必要があるのでしょうか?
 上記内容に書いてあるのかもしれませんが、無知な私には「直営とは??」「専門業者とはどういう所の事かな・・・」とか基本中の基本が分からず。。。何卒宜しくお願い致します。

投稿: つぼい | 2009年4月28日 (火) 07時50分

工務店の社長が、自分の家を、自分が代表である建設会社に頼んだ場合、瑕疵担保責任保険に入る必要があるのではないかと思います。今までの勉強会などで得た知識ですと、そう思うのですが・・・自身が無いので、ブログに書いてからも少し不安です。逆に、ツボイさんに伺いたいです。
ブログ内でも書いていますが、直営工事にしても、工事業者が建設業登録をしていない場合で、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事については、その義務は発生しない事になると思いますが・・・工務店が、建設業登録をしているケースは多いと思うので、保険に入る必要があると思います。

今年始めのツボイさんのブログ、TR金物工法販売開始の記事では、私のコメント書込み、少し言葉が過ぎたと感じております。

投稿: 大木 | 2009年4月28日 (火) 17時43分

ご回答ありがとうございます。

 偶然、昨日、フラット35の勉強会があって行ってみたら、瑕疵担保履行法についてもお話できる先生でしたので聞いてみました。そうしたら、どうやら保険をかける必要がないらしいです。
 事業所登録されていないでしょうから、いらないです。。。と言っていましたが、その、「事業所登録」していないでしょうからって言う意味が分からず、けど、あまりにもレベルの低い質問になってしまうかと思い、その場をそこまでにしました。意味が分かりますか?
 大変恐縮ですが、分かるならお教えください。

P.S TR工法についての以前のコメント、ありがとうございました。いつも参考になりますので、どんどん書いてください(^ ^)

投稿: つぼい | 2009年4月29日 (水) 06時57分

個人の大工(県知事許可を受けていない方)さんが、直営工事のかたちでないと、確認申請は通りません。もちろん、保険にも入る必要がありません。
講師の方が言っていた、「事業所登録していないでしょうから・・・」と言うのは、、私が考える建設業登録(県知事許可)の事だと思います。法人化している工務店は、建設業登録をしています。
で、工務店の社長が、自分の家を、自分が代表である建設会社に頼んだ場合、瑕疵担保責任保険に入る必要があるのではないかと思います。

投稿: 大木 | 2009年4月29日 (水) 09時04分

丁寧なご回答、またまたありがとうございます!
個人の大工さんの場合は保険に入らずとも大丈夫で、法人化している方は入る必要があるとの事なんですね。。。
納得。

投稿: つぼい | 2009年4月30日 (木) 05時30分

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